【脱髄疾患CIS闘病記】第23話 足の裏の感覚と初しゃがみ

リハビリ記
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やあ~!

くまままの闘病記

点滴にモニターなどすべて終了し身軽になった くままま

リハビリもしやすくなりました

続きをお話ししたいと思います


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前回のお話の振り返りはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第22話 緩めて 感じて 進歩して | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)

闘病記の始まりはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第1話 病気のはじまりの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)


これはわたしの過去の体験です

ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです


スポンジの感覚


2020年12月8日

入院18日目


理学療法士さんとのリハビリ

まずはベッド上での基本的な動きから

腰を上げる、膝を左右に倒す・・・

などなど繰り返す

これは毎日朝起きてやることにしている

このおかげで、体幹の動きがつかめてきたと思う

骨盤は動きの要であることを実感する毎日


病室から歩いて病棟1周から始まる

足はだいぶ安定して動いてくれるようになってきたと思う

というのも、最近は理学療法士さんの見守りのもと

ほぼ一人で歩行しているから

装具をつけてもらい理学療法士さんに、ほぼ持ち上げてもらっていた歩行訓練の始まりを思うと本当に進化したと思う

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【脱髄疾患CIS闘病記】第13話 赤ちゃんの気持ちで始める基本動作 寝返りから歩くまで | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)


今日登場したのは スポンジ

スポンジを つま先 と かかと に1つずつ置く

立ちって左足の感覚の違いを感じる

足の裏にスポンジが入るだけで

足の裏の感覚が鋭く入る

「感じる」ことがしやすいからか、

バランスがとりやすい

ついつい感覚の分かる右重心になりがちだけれど

左重心に移行しやすい感覚がある

つまりは、真ん中(重心)が取りやすい


スポンジは柔らかい面と硬い面がある

硬い面が足の裏に当たるように置くと

柔らかい面の時よりも

またさらに足の裏への感覚が感じやすい

少し硬くなるだけで、入ってくる情報経路が違うのだと教えてもらう

人間の「感じる」繊細さ、精密さに毎回驚かされる


右手を伸ばして力を下に向けるように促される

それだけで左の感覚を感じやすい

普段は左にこれくらい荷重しているな~

右足はこのぐらい~とか思わなくても

体は様々な体勢で、角度で、瞬時にバランスをとっているのだから本当にすごいと思う

感覚が感じ取れなくなったからこそ、この繊細な素晴らしい体の仕組みにも意識をむけられたのは間違いない

体って偉大!


スポンジで足の裏の感覚を感じて

その後の歩きはさらにスムーズに足が出る

すごい!

歩くスピードはやや早めに

速足のほうがリズムが取りやすい

歩けていたころのわたしの普段の歩き方を体が覚えていることを実感する

少し足がふらついても、リカバリーの足が出ている

今日のリハビリで、足への信頼が昨日より強くなる

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初しゃがみ


「今日はしゃがんでみましょう」

理学療法士さんは笑顔でそう言った

動けなくなって、初めての動き

しゃがむ


わたし・・・しゃがめるのかな・・・

なぞの恐怖がやってくる

でも同時に しゃがみたい!という気持ちもむくむく


大丈夫だ、失敗しても助けてくれる!

そう自分に言い聞かせる


手すりにつかまって

いざ!

しゃがむ!


え?


なんと、あっさりできる 笑

しゃがめた!嬉しい~!


手すりから手を離す

普通にしゃがんだ状態

手すりを持つ

膝を伸ばす

立ち上がる

一連の動作を数回繰り返す

何となく感覚は掴んだ

回数を追うごとに足は学習している


わたしは朝、洋服を選ぶときにクローゼットの前でしゃがんで選ぶ癖がある

選んでいる最中に、大体便意がありトイレへ 笑

先日、理学療法士さんとの会話で そんな朝の習慣を話したような記憶がある

きっと日常生活に戻った時に、

わたしがわたしのままで居られるようにと、それを拾ってくれたんだろうなあ・・・と想像がつく

些細な習慣も細やかに拾ってくれる理学療法士さんには頭が下がるばかりだ

しゃがめたことで、家に帰った時の日常がイメージしやすくなった気がして嬉しかった


とはいえ、膝の筋肉は弱っている

毎日のメニューに膝の筋力強化トレーニングが追加される

サイドテーブルの前で
  立つ
  ↓
座る途中で膝を曲げて止める
  ↓
10回繰り返す

手を胸の前で伸ばしてしゃがんでいき
テーブルに手が付いたら膝を伸ばす

これを日中トイレに行く度に行う

あまり頑張ってやり過ぎても筋肉疲労でよくないと

無理なく行い、夜はやらないことを指示される

頑張ってしまいがちなわたしには最適な指示 笑


毎日数回トイレに立つので、その度に屈伸運動をする日々がこの日から始まる

その後、自宅に帰ってからもトイレに立つ度に行われるこの動きは、家族に「カエル」と呼ばれるようになる

手をテーブルに乗せては立ち上がるのがカエルの様なのだとか 笑

おかげで、膝の筋肉も無理なく戻っている現在


背中の強張り対策


背中の強張りを自覚して

体幹の緩め方を作業療法士さんに聞いたばかり

骨盤を意識して動かしていくこと

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理学療法士さんにも聞いてみる

アプローチの仕方が違うかもしれないから両方取り入れてもっと良くなりたいのだ

背中の強張り対策

理学療法士さんからの提案はこう

寝る前に行う

右手を伸ばす(自由に動く方)
  ↓
イモコや看護師さんに
右手を持ってもらう
  ↓
下へ力を入れる
  ↓
5回繰り返す

寝る前にこれだけだからお手軽にできる

やってみると肩甲骨あたりから動いているのがわかる

寝る時間が長くなると、肩甲骨を中心に背中は動いていない

意識していないところに意識を向けるのは大事だとこの時も思う


今日は座っている時間の方が長い気がする

体幹の緩め方が分かったのは大きいと思う

作業療法士さん、理学療法士さんの知恵をかり

今後の朝の体の強張りがどう変化するのかが楽しみだ


自分でも体の動きの改善が自覚できる日だった

介助なしで歩ける

自分で排尿できる

手を挙げることもまずまずできるようになった

挙げた手を途中で止めることもできる

膝も屈伸できたし

左足の裏の感覚も「感じる」ことを意識し始めている


自宅に帰りたい!

それだけを思っているけれど

これは本当にそうなるかも!

明日も頑張ろう!

くまままの挑戦は続く・・・


最後まで読んでくれてありがとう

今日も素敵な一日を


追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました

脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした

脱髄は脳や脊髄の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません

それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います

もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません


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