【脱髄疾患CIS闘病記】第31話 みんなの支えがあったから

リハビリ記
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やあ~!

今日も朝起きて、服を選んで、自分で着替えた くまままです

ご飯を作る、食べる、お掃除、トイレ、お風呂に入る、歯を磨く、横になる・・・

みなさん毎日自分の体を動かして

自分の動きたいように動けていますか~?

それって、すごいことですよ!

と、実感していた くままま闘病記の続きをどうぞ!


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これは、わたしの過去の体験です

ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです


一人で出来ること


2020年12月10日

入院20日目


午前の作業療法士さんとのリハビリが終わり

病室へ帰って、一息つくと清拭の時間だ


ベッドの横にある棚から

今日自分が着るパジャマを選び、取り出す

自分で服を脱ぐ

温かいタオルをもらい

自分で体を拭く

右手が使えるので

体の前は大体できる

背中と手は手伝っていただく

自分で服を着る練習

マヒ側の左からパジャマに手を入れる

袖に手が通ればなんとかなる

ボタンはまだ難しいので手伝っていただく

血栓予防の加圧靴下はかなりきつく、はくのに一苦労する

足先だけ入れるのを手伝っていただいて

あとは自分でゆっくりと上げていく

毎日の着替えも、手先のリハビリだ


思い返せば、入院当初

自分で寝返りもできず、看護師さん、助手さんにすべてお任せするしかなかったわたし

色々出来るようになってきたし、

色々だいぶ楽になった

ちょっとしたことが一人で出来るのは嬉しい


そして、ここまで全介護の時からお世話になり、見守ってくださっている看護師さんや助手さんが、出来ることが増える度に共に喜んでくれることが嬉しい


先生の訪問


整形外科の先生が病室へ来てくれる

わたしの手足の動きを一つ一つ丁寧にみて

「動き、良くなっている

 家へ帰れるね」

と、笑顔で言ってくれる


本当に嬉しい


脊髄内の炎症と症状が落ち着いたら

整形外科の、この先生のところへ行って

次は首の骨の件を見ていこうとのこと

くままま、実は首にヘルニアがありまして…

しかも、今回の脱髄がヘルニアの場所にかかっているという…

麻痺は場所的に、このヘルニアの影響ではなく

原因は脱髄だったのです…

でも、かなり狭窄しているので、今後も末永く先生には経過観察していただくことになっている

事情をよく知ってくれている信頼できる先生にこれからも診ていただけるのは有難いと思う


今は、首のことは置いておいて

とにかく、リハビリ!リハビリ!

がんばろう!


この先生は入院当初から診てくれている、整形のわたしの主治医

本当にお世話になっていて

治療が脳神経内科に移ってからも、

ほぼ毎日、様子を見に来てくださった

忙しい中、自分のために時間を作ってくれることが本当にありがたかった

そして、入院期間中に動くようになったことを、一緒に喜んでくださるのが嬉しい


この日、また違う先生が病室に来てくれた

この先生も整形の先生

この先生は、直接会うのは二度目

入院して間もないころにお会いして、後に脳神経内科へ移ったのでそれ以来会っていなかった

わたしの回復に、まずびっくりされていた

そりゃそうだ、もう歩けないと誰もが思っていたはずなのだからww

自分でも、機能の回復ぶりにびっくりしているのだ

当初は膀胱直腸障害もあったので、

尿が出ているかなあと心配してくれていたそう

直接会って安心してくれた

「ステロイドの副作用だけ、長期的に診ていくね」と言ってくれた

「首、狭いところがあるので、転ぶのだけは気を付けて!

広い人と比べると、麻痺が出やすいからね」

と、注意を促してくれる


歩けるようにはなったけれど、

転ばないようには本当に気を付けたいと思う

せっかく動くようになってきたのだから!


わたしの病状は急激に悪くなり、原因がなかなかわからず

先生たちはたくさん話し、考えてくれたそうだ

脳神経外科の主治医の先生はじめ、

整形外科の先生、科を超えて、たくさんの先生方が関わってくださったことを実感している

ありがとうございます


お昼前

足を動かすために、病棟内お散歩へ

助手さんと会ってご挨拶

明日の、シャワー浴の予約をする

快く受けてくれる

嬉しい

ベッドの上ではなく、廊下で会える

痛みのことではなく、シャワーの予約の話

今のことが、少し前の自分からすると奇跡だ


廊下はお日さまさんさん

気持ちがいい

歩けるって、いいね


おまけの話【モノから伝わるもの】


家族が洗濯して持ってきてくれたパジャマから、家のにおいがする

これだけで、なんだか安心する


入院中は、家族の支えが本当にありがたいと何度思ったかしれない

きれいにたたまれたパジャマやタオル

荷物に入れてくれたモノ

それらを見るだけで、わたしの回復を思ってくれていることが伝わってくる


入院生活は、ただでさえ苦痛の連続

痛かったり、怖かったり、心細かったり・・・


家族や仲間に会いたくても、会えない時もある

一人で踏ん張らなければならないことがたくさんある


自分の弱さが表に出てきて情けなくなる

こんな弱い自分を思ってくれるヒトがいる

それにどれだけ救われただろう・・・


洗濯ものから香る家のにおいや

きれいにたたまれたパジャマの折り目

手紙の文字

封筒に一緒に入れられたお守り

拾ってくれた神社の葉っぱ

いつも食べていた大好きな場所のミカン

ノート、クロッキー帳、色鉛筆

クッキー、本、お茶

一言に込められた思い・・・


病室のわたしの元へ届くモノたちから、

祈りのようなものを感じるのだ


そこにあるのは、モノなのだけれど

自分が感じ取っているのは

その背景にある、動作や想いなのだろう


ちょっとしたモノ

それらから、誰かが思ってくれていることがわかる

その瞬間、涙があふれる

すごく心強くなる

頑張ろうと思える


モノに託してくれた想いを受け取るとき

ヒトは強くいられるのかもしれない


だから、どんな時も

それらを受け取れる自分でいたいと思う


見えている「物」だけを見るのではなく

その背後にある風景を

見えない「モノ」をイメージして感じ取れる自分でいたいと思う


自分は弱いと知っているから


つづく


最後まで読んでくれてありがとう

今日も素敵な一日を


追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました

脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした

脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません

それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います

もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません


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