【脱髄疾患CIS闘病記】第39話 付き添いの行方/意識のバランス/思い込みを外す

リハビリ記
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やあ~!

くまままの闘病記

その後の続きを綴ります


これは、わたしの過去の体験です

ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです


付き添い卒業⁈


2020年12月12日

入院22日目


お昼ご飯が終わり、痺れが強いので横になりながら考えている


それは、付き添いの事・・・

入院当時、病室で一人絶望中だったわたし

始まった治療は、ステロイドの大量投与

その副作用の一つ、精神的な面で症状がでるのが一番不安で心配だった

ステロイドの大量投与が始まってから、イモコが付き添いをしてくれている

イモコの存在は、心の大きな支えだった


ステロイドの大量投与が終わり、現在ステロイドの飲み薬に変更になっている

8錠からスタートし、徐々に減量

現在4錠を続けている

ステロイドは急にやめることができないのだ


この数日、自分を観察していて感じる

精神的に揺れることも 急な涙も治まり、ここ数日、大きな変化は無いように思う

変な頭痛が不意に来たとしても、以前のように感情の波に流されることはない

自分軸でいれているように、わたしの主観では感じているのだ


来週か再来週には退院の予定

このままステロイドが4錠で続いても、大きな変化はないと推測したわたし

イモコに、そのことを話してみる

イモコの目から見ても、ほぼ同じ見解だと教えてくれた


今夜はオットさんが来てくれる

だから、一日付き添い交代の予定だ

それを最後に、「付き添いしてもらう状態を終わろう」と思う


完全に一人の状態となると、頼るべきものは自分の感覚

もちろん看護師さんにも頼るつもりだ

けれど、家に帰ることを思うと、少しでも自分の行動範囲を、小さなことでも出来ることを、一つでも増やしたいと思う

それには、自分を少し厳しい環境に置くことも必要だ!と、かわいい子には旅をさせよ的な気持ちで自分に負荷をかけることを思う

と同時に、少しの心細さも感じつつ・・・ww


よって、イモコは帰り支度をしている

ステロイドの大量投与が始まってから、ずっと隣で心身共に支えてくれた日々・・・

動けない時には、こんなに心強いことがあるのかと感じた

辛い時、隣にいてくれるだけで励まされた

痛いところをさすってくれた

出来ないことを助けてくれた

病室をいつもきれいに整えてくれた

CDや、アロマオイル、タオルの肌触りなど、細やかに心地よい空間を創ってくれた

イモコのおかげで、良い空気の中、心穏やかに、自分の治療やリハビリに集中することができた

何より、おしゃべりできる相手がいるという喜びを心から感じた

そして、イモコと一緒にたくさん笑った日々だった

辛いこともたくさんあったのに、それ以上に笑っていた気がするほどだ

イモコがいてくれたから、無事ここまで乗り切れました

本当にお世話になりました <(_ _)>

ありがとうございました <(_ _)>


イモコに給湯室や洗濯機の使い方教えてもらう

一人でお湯を入れに行ったり、洗濯にも挑戦してみようと思うのだ

これぞ、生活のリハビリ

入浴も体調の良い時は、自分1人で挑戦することをしてみたい

無理せずに、だけど、チャレンジだ!


しかし今日は しびれが強い

動くのが めんどくさい

あ~ぁ、何にもしたくな~~~い

なのに「リハビリ」とか言って、洋服のジップを閉める練習をしたり・・・

給湯室に行ったり・・・

何かと動いている

やっぱり くそ真面目な一面が顔をのぞかせる

まあ、これも わたしらしいな とも思うww

そんなところも、めんどくさいww


意識のバランス


午後4時

理学療法士さんとリハビリ


「今日は痺れが強いそうですね

 無理せず 今日は身体ほぐすことをしましょう」

理学療法士さんは そう言って、ベッド上で、足、骨盤をゆるめてくれる

わたしはリラックスして だらんといるだけ


骨盤、かたい と

ほぐれると、良く回るようになる


休む勇気も必要です

 休むのもリハビリです


理学療法士さんは、そう言いながらほぐしてくれた

わたしは、自分を追い込む姿勢は板についている

もっとやれ~と、スパルタですぐ自分に言う

休む勇気、休むのもリハビリ・・・

新たな概念をインストールする時期にきたようだ

もともと、のんびりしている部分がある

その部分を今は前に出してあげてもいいのかもよ?と、心で自分に言ってみたww


●手

寝た状態で左手をまっすぐ上げる
  ↓
動きにくさと、手のひら、肘、肩と要らぬ力が入りすぎている


●右手

すーっと弧を描くように上がる

力要らない


●左手で同じ動きしたらどんな感じ?

手を持ち上げている感じ

力が入る


「イメージの書き換え」をする

麻痺した重い左手を持ち上げる
  ↓
ジェット機が雲をはきながら、すーっと弧を描くように軽やかな動き

軽やかにイメージする

    

座った状態で、同じように左手を上げる
  ↓
弧を描くように~とイメージ
  ↓
だけど、ちょっとあがりにくい・・・

なぜ?

右手の先生はすーっと軽やかにあがっていく


理学療法士さんからみえること

●右側が左に寄り、重心がずれている

背筋が曲がっている
  ↓
 右足が全くの無意識

さらに、こう教えてくれました

例えば、左右に意識の数が5ずつあるとする

左手、左足は初めから麻痺があるので「意識して」と声かけしてきた

だから、左手足は5意識が向いている

右手も先生だから5意識が向いている

でも、右足は 今まで1の意識くらいで、ほとんど無自覚

意識のバランス整える

●左手を動かす時
まず右足踏ん張ってるなと確認
 ↓
背筋を伸ばす
 ↓
弧を描く

意識って大事!




思い込みを外す!


お次はこれ↓

両手のひらをテーブルに手を置く
  ↓
指先をトントンしてみる

右手
  ↓
ふわっふわっと、静か

左手
  ↓
ドンドン、カチカチ、うるさい
中指高く上がり力入りすぎ
手のひら以外にも力入りすぎ


イメージの書き換え

左手指先をトントン
麻痺した重い指先を持ち上げる

   ↓

手首をちょっとだけ浮かせるだけ

手首の小指側の筋肉
肘手前の筋肉を使うだけ
中指動かさなくていい

すると、どうでしょう・・・

指先の位置が揃う

左右差があまりなくなってきた

音が静かになった!


人間、思い込みがあります

 自分で洗脳している状態です

 イメージを書き換えたら、すぐに動きは変わるのです

 潜在能力を発揮していきましょう


この時の理学療法士さんの言葉は、その後のわたしをずっと助けてくれます

そして次の言葉に、くまままは さらに衝撃をうけるのです


「くまままさん、

 今は麻痺はないですよ


え???

わたし麻痺はない???


理学療法士さんによるとこう!

麻痺があると指先1本動かすのことが出来ない

本当だ!びっくり!

わたしは 今は指先1本ずつ動かせる

「左手、麻痺して動かない」という思い込みを持っていた!


〈今のわたし〉

●1本ずつ指先を動かせる

●今麻痺はない

●深部感覚異常があるだけ

これが今のわたし

イメージの書き換えだ!!

楽な、楽しいイメージの書き換えを自分でしていこう

どんどん動きは良くなる

可能性は無限大

なんでもできる!そんなイメージを持てた日


明日はリハビリお休み 休息日

手首をちょっと浮かせる動きの練習はOKと指示をもらう

手首、手の感覚を丁寧に感じるためのリハビリを教えてもらった

ペットボトルに水を入れて、重さを変えたもの用意
   ↓
●右手先生のお手本
   ↓
 どのくらいの力加減か?
 指先はどうなってる?
 手首の位置は?向きは?
 沢山感じる

●左手でやってみる
   ↓
 右手先生の位置を真似て感じる
 自分で感じて真似て右手の動きに近づけていく

これから自分でやっていくリハビリ

丁寧に感じていく

軽やかなイメージと簡単さのイメージ、大事にしたいと思う


リハビリ後、理学療法士さんが言った

「痺れは、どうですか?」


あれ?ちょっとマシかも・・・


理学療法士さんによると、痺れも色々あるという

●心因性のものもある

●ストレスをかけすぎて疲れて起こる場合もある


わたしの場合、左手の痺れが強いのは疲れから起こるのでまだわかる

しかし、右手も痺れが強くなる事は、わたしの病変では無い・・・のだとか


そうかあ・・・

ゆっくり休んで、思い込みを外して

さあ、また来週から気持ち新たにリハビリをやろう


心強い伴走者


イモコの付き添いを終わろうと思うことを理学療法士さんに話す


「妹さんが冷静なので、くまままさんの暴走を止めてくれる、良い存在なんだろうなと思います」

と、言った・・・

た、たしかに・・・

「リハビリの観点からいうと、付き添ってもらい くまままさんの突っ走るところを止めてもらう方がいい

と、理学療法士さん

( ゚д゚)ハッ!

た、たしかに・・・

わたしの性質をよくご存じで・・・ww


また、自分1人でなんとかしようと 無理しそうになっていた

すぐに背負いこもうとする悪い癖だ

危ない 危ない

わたしは「ちょっと動いて、休憩」の動きかたになったのだった

そんなに出来ないし、出来なくていい


退院後も、リハビリは自分で続けられると言えるくらいに吸収したい

動きの改善方法を一人で編み出せるくらいに 自分ごとにするコツをもっと教えてもらいたい

そのために、良い集中ができるように一緒に見守ってほしい

洗濯など日常生活のシュミレーションも一緒にみて客観的な意見をもらいたい

自分の中にそんな思いもあるのは確かだ


「最後まで、姉の横で伴走をしたいと思います」

イモコはそう、言ってくれました

どうぞよろしくお願いします <(_ _)>

ありがとうございます <(_ _)>


ということで、

付き添い終了!と思ったのですが

退院まで、改めてイモコに付き添いをお願いしたのでした

くまままとイモコの病院生活は

つづく・・・ww


最後まで読んでくれてありがとう

今日も素敵な一日を


追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました

脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした

脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません

それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います

もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません



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