やあ~!
今日はくままま闘病記の続きをお話したいと思います
整形科では髄内腫瘍疑いに加え、脳神経科では脱髄疾患(CIS)の可能性もあるということでステロイドパルス療法をすることを決心した くままま
ではその後の続きをどうぞ!
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前回のお話の振り返りはこちら↓
【脱髄疾患CIS闘病記】第3話 つかない診断の巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)
闘病記のスタートはこちら↓
【脱髄疾患CIS闘病記】第1話 病気のはじまりの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)
これはわたしの過去の体験です
ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです
ステロイドパルス療法1日目
2020年11月25日
入院5日目
「こんなに長い間座ったの久しぶりで、気分転換になりました」
車椅子からベッドに移乗してもらい、寝かせてもらいながら看護師さんに今の気持ちを聴いてもらう
家族と一緒に先生から病状説明を受け、
家族に励まされ、見送られて病棟へ帰ったわたし
そのまま車椅子に座って夕食を食べ部屋に戻ってきました
入院してからほぼベッド上だったので先ほどの病状説明から食事まで、こんなに長い時間(当時のわたしにとっては笑)車椅子に座った状態でいたことは初めて
でもやっぱりかなり疲れたなあ
先ほどの子供たちの泣き顔を思い出す…
さみしい思いをさせているなあ…
にこちゃんはまだ小学生…
いちごちゃんはもうすぐ高校受験なのに…
応援する立場が応援されて…わたしは何をやっているんだ…
母として何もしてやれない…自分のふがいなさや申し訳なさが渦巻く
スマホで自分の写真を撮った
できるだけ笑顔で
右手も思うように動かなくなってきて子供たちに、家族に手紙を書くことも出来なくなった
もしもの時はこれが残る
ママ最後まで笑っていたね
そう言って笑って生きてくれたらいい
そんなことを思いながら毎日1枚写真を撮ろうと決める
もしもの時 家族へ わたしの手紙代わりに…
看護師さんが点滴を持ってやってきました
右手にラインをとって
ついにステロイドパルス療法の始まりです
首の痛みでしばらくぐっすり眠れていませんが、今日は長い時間座っていた疲れにまかせて少し眠れるといいなあ…
点滴は耐えられる
痛みも今まで耐えてきた
もしもの時の覚悟も出来た
今の不安は…ステロイドの影響で精神的にもつか?というところ
我慢できるところ、怖いことなどはヒトによってそれぞれ違うと思う
わたしが怖いのは精神的なところが自分では制御不能になること…
でも決めた以上は頑張ろう
どんなことになっても結局はなるようになるのだろう
ならばその時出来る最善をいつも尽くそう
そんなことを思いながら眠りにつく…
ステロイドパルス療法2日目
眼科受診
2020年11月26日
入院6日目
朝がやってきました
看護師さんが点滴の交換に来てくれた時に何度か目は覚めたが、ここ数日で一番眠れたように思う
昨晩は首の痛みは少しましだった
ステロイドが効いてる?
午前中に眼科の受診をする予定になっているそう
脱髄疾患だった場合は視神経に炎症が出る可能性があるとのこと
自覚的には今のところ目はいつも通り見えているしこれと言った痛みもない
看護師さんが車椅子に乗せてくれて眼科の外来まで連れて行ってくれる
点滴を引き連れ、尿バッグを引っさげてわたしは移動する
車椅子に座って順番を待つ 一般の外来患者さんと共に
自分では動かせないので連れられるまま、停められるまま
車椅子に乗るのはまだ慣れないが、車椅子に乗っているわたしを珍しそうに見ている目線にも慣れていない
若いのにかわいそうに…
あの子歩けないんだ…
入院してるんだな…
その目たちはそんな風に物語っている
別にかわいそうでもないよ…
歩けなくても…
入院してても…
数日前までわたしもそうやって動いてたんだよ…
そんなに変わらないよ…
体が動こうが動かまいが…
わたしの中身は全く変わってないよ…
誰に向けてか分からない言葉が一人頭の中で鳴っている
動かないのだから当然だけれど、これからきっと車椅子の生活になる可能性は大
この目線に慣れていかないと…
堂々と居ようと思う反面、
そっとしておいてほしい…
消えてしまいたい…
そんな気持ちも現れる
無事診察は終わり、眼科の先生のお話を聴く
「現時点では異常所見はありませんでした 視力も良好です 今後、もし見えにくいなど何か自覚症状があればまた診せてもらえたらと思います」
よかった~!
目は今のところ異常なし!
ほっと一息
わたしは両目の視力 2.0
だが最近、近くがやや見えにくい…気がする…気がするだけ…
初めは にこちゃんの手に刺さったトゲを抜いていた時の事、あ~あるある ここにトゲ!ようし!抜くぞ~!と近づくと…
あれ?どこいった?消えた⁉
そう… きてるかもしれない…
老眼…
が、これはまだ気づいていないことにしている 笑
先生も今言ったよね 視力も良好です って
だから、今もまだ気づいていないことにしている 笑
初のシャンプー
眼科へ行って疲れたので、ベッドで横になっていました
看護師さんが体位交換をしにきてくれました
自分では思うように体の向きが変えられないので、定期的に動かしに来てくれます
すると看護師さんが言いました
「よかったらベッドの上で 洗髪 しましょうか?」
「嬉しい!お願いします!」
わたしは即答しました
首の痛みも続いていたので、正直 頭のことなんて気にもなっていませんでした
でもその提案はとっても嬉しかったのです
「洗髪」という言葉で今の頭の状況を不快に思っている自分がいることにやっと気が付きました
体は毎日清拭してくれます
頭は入院してからまだ一度も洗っていなかったので油っぽい感じになっていました
シャンプーをしてもらいながら、聴き上手な看護師さんに甘えて気付けばつらつらと話していました
昨日子供たち、家族と会えて嬉しかったこと…
元気になって家に帰るからと言ったこと…
夫は普段から家事を手伝ってくれていたのでわたしがいなくても何とか出来ていると思うこと…
今の自分が出来ることと言えばリハビリくらい…家族のためにもリハビリを頑張ろうと思うこと…
昨日のMRIで病状が悪くなっていること…
右手の痺れも酷くなっていること…この先どうなるのかと不安なこと…
体が動かなくなって健康の有難さがよくわかったこと…
皆さんの優しい心遣いが身に染みること…
色々なことに感謝していること…
途中何度も涙が流れる
話を丁寧に聴いてもらって、少し心が軽くなった気がする
状況が何か変わるわけではないけれど、聴いてもらうことで心に風が通る感じ
「つらい気持ちや不安な気持ちは抑え込まずに言葉に出して、涙も我慢しなくていいんですよ
応援しています 元気になって歩いて家に帰りましょう」
そう、看護師さんは言ってくれました
途中からは嬉し泣きのわたしは
「元気をもらいました ありがとう 病気に負けずに頑張ります」と言って看護師さんと握手をしたのでした
ドライヤーで乾かしてもらった髪の毛は清々しいシャンプーの香りがしていました
公認心理師さん現る
夕方、 コンコン とノックの音
「はい、どうぞ」
わたしの声に返事して部屋に入ってきたその人は、公認心理師さん
ステロイドの大量投与が始まったので、これから精神的支援も開始されるそうで定期的に話を聴きに来てくれるという
心理師さんにも
今までの事、今の事、これからの事…
突然の事でなかなか気持ちが付いていかなかったけれど、頑張ろうという気持ちになってきたこと…
早く家に帰れるようにリハビリも頑張ること…
これまた一通りたっぷりと聴いてもらった
先ほどシャンプーをしてもらった看護師さんに我慢はしなくていいと言われたからだろうか…
そしてたっぷり聴いてもらって心に余白ができたからだろうか…
それとも二回目だからだろうか…
先ほどより少し流暢に話していた 笑
今日は聴いてもらえる環境にある有難さが身に染みる一日である
救世主 妹 の登場
横になっていると
またもやノックがします コンコン
「はい、どうぞ~」
「ねえちゃん!来たよ!」
そこには我が妹が立っていました
「イモコ~!」
わたしは嬉しくて泣き笑い
付き添いをしに来てくれた救世主! 妹 イモコ の登場です!
先生に相談し、付き添いしてもらえることが叶ったのです
一人でこの状況を耐えてきましたが、ヒトが近くにいてくれるという安心感を心底思い知りました
これから二人三脚の入院生活が始まります
夕飯が運ばれてきました
いつも食事はどうしているのかというと
●まず、起こしてもらう ●ベッドに座らせてもらう ●食べやすい位置に配膳してもらう ●食器の蓋やラップを外し、袋などはすべて開けてもらう ●右手は介護用スプーンを持つことが出来るので自力でご飯を食べる ●薬は全て出してもらい、一つ一つ飲む ●歯ブラシに歯磨き粉をつけてもらい右手に持つ、水と受け皿を用意してもらって自力で口腔ケアをする ●片づけは看護師さんにお願いする
こんな感じ
つまり、大体 介助が必要 です
イモコが横に座って手伝ってくれます
いつも一人で黙って食べていたので、おしゃべりしながらご飯をいただく幸せ
今自分で思うようには動けないけれど、言葉を声で出せることと会話が理解できることに感謝があふれる
イモコは「知りたいです」と言って意欲的に看護師さんからベッドアップの仕方や身体の位置の整え方などを教えてもらい、献身的に援助を覚えてくれています
妹には本当に感謝でいっぱいです
夜が更けてきました
またもや首の痛みがやってきます
イモコに頼みます
ベッドの足元を少し上げてほしい…
もう少し頭を下げてほしい…
OK…ありがとう…
・・・・・
ごめん…やっぱりもうちょっと上げてほしい…
ストップ・・・・・
う~ん…もうちょっと下にお願いします…
微妙な位置で痛みが変わるので、頻繁に位置を変えてもらうお願いをします
すまない…眠らせてあげられずに…ほんとうに ありがとう…‼
こうして現れた救世主と共に夜はさらに更けていくのでした…
つづく
丁寧に聴いてもらうのって大事ですよね
小さなことだからとついつい我慢しちゃうことありますが、その小さなことの積み重ねがえらく大きなことになったりしますから…
なるべくその時に小出しに 話せる力 もつけたい くままま です 笑
最後まで読んでくれてありがとう
今日も素敵な一日を
追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました
脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした
脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません
それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います
もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません
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