【脱髄疾患CIS闘病記】第6話 ステロイドの副作用の巻

闘病記
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やあ~!

ステロイドパルス療法をした くままま

動かなかった左手が少しずつ動くようになってきた!

よく効くお薬にはそれなりの副作用もつきものです

今回はステロイド大量投与でわたしが経験した副作用について書いてみようと思います


前回の振り返りはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第5話 ステロイド大量投与の成果は…の巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)

闘病記の始まりはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第1話 病気のはじまりの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)


これはわたしの過去の体験です

ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです


口が乾く


最初は口の中が粘つく感じが気になる程度でした

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その後はなんだか口が乾くので頻繁にお水を口に含んでいました


500㎖のペットボトルにストロー付きのキャップを付けてもらい、寝たままでも飲みやすいようにしてもらって常時飲んでいました

この飲み口は、寝たきり生活には本当に助かったアイテムです

すぐに休憩が必要で横になることが多かった療養中もずっと愛用していました

熱を出してぐったりして動けない時 や 出産時など自分で動きにくい妊婦さんにも本当におすすめ

わたし自身、出産時にも使ってとってもよかったものです

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まんまるお月さま


ステロイドパルス療法は 1日 1000㎎ を5日間

だんだん体がむくんできます


その頃は右手にも痺れが広がって動かしにくくなってきたので、手紙代わりに毎日1枚ずつスマホで自分の写真を撮っていました

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 【脱髄疾患CIS闘病記】第4話 ステロイドパルス療法始まるの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)

それは、3日目ごろに顕著に現れました

その日も朝1枚パシャリ

その写真を見てびっくり!


顔がまんまる


そう 例えるならお月さまのよう

くままま の顔は、顎が尖った感じの細長逆三角形のような形です

その面影は…あまりありません…

体もむくんで、顔もまんまる…

いろいろパンパン 笑


ステロイドパルス療法が終了した後は、錠剤のステロイド経口薬に変わります

それでも一気に減量できないので、少しずつ少しずつ減らしていきます

この顔の丸さが本当になくなったなあと感じるまでには1年以上かかったような気がします

自宅療養をするようになって、たまに「太った?」と聞かれることがありましたっけ 笑

逆にステロイドが減量になるにつれて「痩せた?」と聞かれることも 笑

体重はそんなに大きく変わっていません

顔が気にならないかと言えば多少はありますが、当時のわたしにとっては正直そんなことよりも動かないところが動くようになることの方が大事でした

副作用で顔が丸いのだ ということが分かっているのでそれでよし 

わたし自身は、あまり気にせず生活していました

お薬が減量していけば自然とまた戻っていくので大丈夫です


血栓に注意


ステロイドの副作用で血栓症が起こりやすくなるそうです

わたしはステロイドパルス療法を開始した日から、先生の指示で太ももまである加圧ソックスを着用していました

数日後、血液検査で血栓に関する値が高いとのこと

足にフットポンプを付けました

これが足を定期的に加圧して動かしてくれます

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ステロイドパルスが終了してから、下肢静脈のエコー検査をしました

検査室で臨床検査技師さんが丁寧に見てくれます

幸い血栓はないとのことで一安心


高血糖に注意


ステロイド投与により、糖を合成する働きが高まり血糖が上がってくる可能性があるとのこと

毎朝血糖を測定をします

指先を少し突いて血を出し測る 入院中はそれほど高い値になることはありませんでした

1日だけを除いては…


いつも朝食前の空腹時に測定する血糖

毎朝看護師さんが部屋に測定しに来てくれます

その日はまだ暗いうちから目が覚めてしまった くままま

朝やることは全て終わってしまって、手の自主リハビリをしていました

その頃、友人が届けてくれたミカンがあり左手でにぎにぎしていました(リハビリ)

丸いものを掴むことが難しい…

それを終えて、ミカンの皮むきをしてみることに

握る力加減を全くコントロールできず、潰しながら皮をむく 笑

なんとかやっと皮をむき終えると、そのぐちゃぐちゃのミカンの果肉をお口へと運んで美味しくいただきました


しばらくして、看護師さんがやってきました

いつものように血糖測定をします

「あれ~?今日は少し高いですねえ」と看護師さん

・・・


( ゚д゚)ハッ! とする くままま

「さっきリハビリにミカンをむいて食べたからです!ごめんなさ~い!」

という 笑

血糖測定前に食べるのは控えましょう 笑


ステロイドは長い間飲み続けるので、退院後も食事には気を付けました

幸いステロイド糖尿病にはならずに済みました


精神症状

感情の風が吹く

ステロイド大量投与を始めてからなんだか気分に波が出てくる

数日後から泣いてばかり

寝て起きるたびに不安になり涙が出てくる

自分では制御できない ふいに襲ってくる感情の波と涙

半分以上は薬のせいだろうと分かっていても、感情に振り回されて精神的に疲れる

ある朝 感情が制御できず、どうにもこうにも動かない体にいら立ちがマックス

「なんで動かない!!どうして!!どうして!!」と 自分の手を足を 右手で強く何度も叩く

それを見ていたイモコは「やめて!ねえちゃん!」と 必死で止めに入る

「言わせてよ!!これくらい!!」と わたしもやり場のない謎の怒りをぶちまける


感情の波が去り、少し落ち着いてからイモコが言った

「点滴自分で抜いてしまうかと思った…」


「そんなことはしない…ただ、どうしようもなくやりきれない気持ちだっただけ…」


たぶんこの日が感情の波マックスの日だったと思う


この時に編み出されたものがある

感情の波の対処法

感情の波がきたら、「今 風が吹いてきてるな~」と思うことにする こと


感情の風が吹いてきたら「ああ~きたきた~風が吹いてきた~~」と、風に身を任せてじっと待つようにする

少ししたら風は過ぎ去ります

どうしようもない中で編み出した 苦肉の策 笑

巻き込まれると振り回されて大変疲れるので、そうすることにしていました


第二次形態

右左の感覚の違いが大きすぎる

左側は感覚がないので宇宙の無重力にいるような感覚

右側は位置感覚的には以前と変わらない

動こうとすると体の一部が過度に緊張してうまくバランスが取れない


そこでもう一つ、同時期に編み出したものがある

それは、左側の無重力の感覚に全身を合わせるということ


ついつい右側の今までの感覚に合わせようとするのだが、左は全く思うように動かない

もういっそ右側を動かない方の感覚に合わせてしまったら揃うんじゃない?という単純な思いつき 笑

なので、今までの概念をあっさり捨て去る 笑 

これも最初っから詰んでるどうしようもない中 どうせ無理なら何でもやってしまえ~!と出てきた苦肉の策 笑

新たな策とは案外ピンチの時に生まれるのかもしれない…


左側のちょっと浮いている感じ(無重力に浮いてるイメージ)を標準にして、体の中心(ゼロポイント)に集中してみる

この体の中心というのは、装具を付けて立つリハビリをしている時に見つけたポイント

左は踏んでいる感覚がない

すぐに左右のバランスが崩れてふ~らふ~ら

まともに安定して立っていられない

そんな中、フッと全身の力が抜けて楽に立てる場所がある

楽に重心が取れるポイント、体の真ん中…

わたしはそこを体の中心 ゼロ(0)ポイントと名付けたのです 笑

そこに集中すると良い感じでバランスがとれて うまく力が抜けるのです

右足の土踏まずから全身をぐるっと回って左足に抜けていく感じ

新たなわたしの標準として移行したこの脱力したバランス感覚を くままま第二次形態と命名しました 笑


マインドフルネスとグラウンディング

心理士さんがベッドサイドに話を聴きに来てくれた時

ちょうどその真っ只中にいたので、こうやって対処していることを聴いてもらいました

心理士さんは「自分で考えられたんですか?」と わたしに聞く

「そうです 苦肉の策です 笑」と くままま

「それは、心理学的にはマインドフルネスグラウンディングと呼ばれる手法であり、ストレスに対して有効とされています」と 心理士さんは教えてくれて、支持してくれました

マインドフルネス?… グラウンディング?…

それは何? 言葉を聞いても全くピンとこないけど、有効ならば続けてみようと思う

極限のストレス時にはヒトは何かしらの打開策を編み出せたりするものなんですね…笑


精神科の先生の診察

そんな対処法で だましだまし自分では何とか感情の波にのまれずやっているつもり…

でも主治医の先生や看護師さんからは明らかな抗うつ状態と見えているよう

表情は硬いし暗いみたい…

もともと陽気なほうだからなあ…そう見えるよね…


精神科の先生が部屋に診察に来てくれました

ステロイド精神病の可能性があるとのこと


「薬を使ってみますか?」と聞かれる


うつの状態であることは否定できないと思うこと

睡眠もとれているし、食欲もある

自分では数日前のほうが酷かったと思うこと

今は楽になってきているので様子をみたいことを先生に伝える


幸いにしてそれ以上精神状態が悪化することはなかったので、その後もお薬のお世話になることはありませんでした


骨粗鬆症の予防


骨密度検査を受ける

副作用として骨の強度の低下があるそう

検査の値としては著しい低下は今のところないとのことだが、ステロイド大量投与が終わっても長期に渡ってステロイド薬の内服が必要

「あなたはまだ若いけれど、骨粗鬆症の薬を飲んでもらうね」と先生


月に1回飲むお薬

朝起きてすぐ、朝食を食べる前に1錠をコップ1杯の水で噛まずに飲む

30分は横にならずに水以外の飲食はせずに過ごす

以上終わり


1か月に1回という手軽さは良かった

だけど、1か月に1回であるが故に飲み忘れに注意 笑


感染に注意


ステロイド投与により、免疫機能が下がる

容易に感染する可能性があるそう

しかも、感染により脱髄の再発を促す可能性があるとのこと…

これは用心しなくては…


人ごみを避ける

手洗いうがい

マスクの着用

口腔ケア…


自分自身の基本的な感染症対策に加えて、周りの家族の協力も不可欠です


病院で付き添いをしてくれたイモコやオットさんはじめ大人はもちろんですが、子供達もママにうつしてはいけないからと小さいながら人一倍気を使ってくれました

家族の理解とチームワークには感謝でいっぱいです

お陰様で ステロイドの投薬を終えるまで、感染症にかかることなく過ごすことができました



これはわたしが体験したステロイド大量投与の副作用です

副作用には個人差もあるでしょうし、投与量や期間によっても違うことでしょう

もしわたしの体験が何かのお役に立てば幸いです

副作用に悩まされたのも事実ですが、それ以上に治療効果があったことも事実です

結果的にステロイドのお薬には感謝している くままま です


追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました

脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした

脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません

それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います

もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません


最後まで読んでくれてありがとう

今日も素敵な一日を


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◎もしもの時も安心して健やかにお過ごしください

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