【脱髄疾患CIS闘病記】第34話 背中の感覚/話す幸せ

リハビリ記
本サイトで紹介している商品・サービスの外部リンクはアフィリエイト広告を利用しています。

やあ~!

リハビリ室へ冒険した くままま

入院後、初めての四つ這いに挑戦

その後のリハビリの続きをどうぞ!


関連記事

リハビリ記、前回の振り返りはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第33話 リハビリ室へ/四つ這い | 楽ちんな珈琲タイム

闘病記・リハビリ記の始まりはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第1話 病気のはじまりの巻 | 楽ちんな珈琲タイム

【脱髄疾患CIS闘病記】第7話 「生きる」こと 手足は我が子 | 楽ちんな珈琲タイム


これは、わたしの過去の体験です

ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです


背中の感覚入力

2020年12月10日

入院20日目

午後のリハビリ

in リハビリ室


次に、行うのは

四つ這いのまま

肩甲骨を寄せる
 ↓
肩甲骨を伸ばす


背中が伸びる感覚、

縮まる感覚を感じる

今まで、感じたことがない背中の認識


理「肩甲骨は、足でいえば骨盤です」


理学療法士さんの分かりやすい例えに

認識が進みイメージが鮮明になる


足のリハビリでは、ふらつかず立つために

骨盤と足の裏(かかと・拇趾)の認識が大事だった


手は、肩甲骨と親指の付け根が大事なのだと実感する

骨盤と肩甲骨!

動けていた時には気にも留めなかった

この骨たちの重要性を身をもって体験している

ヒトの構造はとても興味深いし、すごい!


次はこれ!

四つ這いのまま

右手を伸ばす
 ↓
手のひらを上向きに
 ↓
右足を伸ばす


右手足が伸びているので

左手に体重がしっかりと乗る

ちょっと怖い

けれど、さきほどの肩甲骨と親指付け根を意識して支える

体重を入れていく


その次はこれ!

膝立ちをする

左手を伸ばす
 ↓
手のひらを下向きに
 ↓
フラフープを手の指付け根にひっかけて
そのままキープ!


ゔぐぐぐ!

これはキツイ!

要らない力が、左半身のいたるところで入っているのを感じる

じっと上げておけない

身体がつらい

感覚が無くなる・・・

くやしい・・・

フラフープを手に下げて伸ばす・・・

たったこれだけなのに・・・

こんなことくらい・・・

やりたい・・・けど・・・

あ”ー!もう限界!


出来ないものは仕方がない

これは、止めて

また初めの四つ這いへ戻り

背中をたくさん動かし

手のひらで体重を感じる


一通り終わって、背中の感覚を意識できてきた

なんだか、フラフープが出来そうな気がする


くま「もう一度やらせてください!」


そう頼んで、最後にもう一度「フラフープを引っかけて左手を伸ばす」をさせてもらう


まだまだ力が入っているし

上手くはない

けれど、

先ほどよりも比較的楽に感じる

感覚、ちょっと分かってきたかもしれない


理「今日できると思っていませんでした

  ちょっと難しいことを言ってしまったなあと思っていました」


理学療法士さんはそう言ってくれました

自分でも上手くないことは分かっています

でも、チャレンジできたことは自分に丸をあげたいです


今日学んだこと

今日からリハビリのルーティンに加える↓

●四つ這いで肩甲骨上げ下げ

手のひらからの感覚意識
親指付け根で支える感覚、使い方
手で重心をとる練習
背中の認識、位置感覚

分からなかった感覚が掴めたことが嬉しい

重力を味方につけて、どんどん楽になりたい


リハビリ室を後にして

理学療法士さんと病棟内を3周歩く

ナースステーションで仕事をする、主治医の先生を発見

最近上達したと思う「歩く」こと

先生!見てください!こんなに歩けるようになりましたー!

ナースステーションの前を通る時、

そんな気持ちで先生にピースして手を振るww

先生のびっくりした顔と、

「がんばれー!」の応援が嬉しかった


話す幸せ


夕方

昨日家へ帰っていたイモコが来てくれた

変化の多かった今日のことを、たくさん聴いてもらう


途中、臨床心理士さんも来てくれる

先週から会っていなかったので

この一週間の変化にびっくりされている

階段の練習をしたこと

今日から歩いて病室の外へトイレに行けるようになったこと

左半身と右半身の使い方を分けて考えることにも少し慣れてきたこと

左手がじゃじゃ馬で一苦労したけれど、だいぶいうことを聞いてくれるようになってきたこと

こんなに出来ることが増えたら、家に帰れそうだと思うこと

家事や車の運転もなんとなくイメージが出来ること

最近は、嬉しくて泣くことが多いこと


一通り、丁寧に聴いてくれて

ステロイド減量後、速やかに精神的に改善していることと、安定を維持していることを臨床心理士さんは受け取ってくれたようだった

回復ぶりに驚き、

回復を一緒に喜んでくれた

「辛さや不安、不眠など精神的変調があれば、いつでも早めに相談してくださいね」

そう言って、臨床心理士さんは帰っていった

この回復のビッグウエーブに乗って、どんどん深部感覚を入れていきたい

日常をもっと楽にするぞー!という気持ちがむくむくわく


イモコ、臨床心理士さん

聞いてくれる人がいることで、

話せる喜びを感じる

そして、

聴いてもらえる嬉しさ

笑える楽しさ

存在に感謝が溢れる


さすがに疲れて9時過ぎ、眠る

今日も一日おつかれさまでした

また明日ね


つづく


最後まで読んでくれてありがとう

今日も素敵な一日を


追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました

脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした

脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません

それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います

もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません


広告

↑クリック・タップすると【cotree】のサイトへ移動します

コメント