【脱髄疾患CIS闘病記】第5話 ステロイド大量投与の成果は…の巻

闘病記
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やあ~! 

本日は くままま闘病記をお話ししたいと思います

ステロイドパルス療法が始まり、妹イモコが登場!


ステロイド大量投与終了まであと3日

果たして くままま に変化はあるのでしょうか?

それでは、付き添いに来てくれたイモコとの入院生活の続きをどうぞ!


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前回のお話の振り返りはこちら↓

 【脱髄疾患CIS闘病記】第4話 ステロイドパルス療法始まるの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)

闘病記の始まりはこちら↓

【脱髄疾患CIS闘病記】第1話 病気のはじまりの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)


これはわたしの過去の体験です

ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです


ステロイドパルス療法3日目

動きの変化


2020年11月27日

入院7日目


朝です

何だか口の中がべたつく

昨日くらいから若干あったけれど今日は顕著に感じる

口が乾いてきた感じ

朝食前に持ってきてくれるお白湯を口に含み紛らわす


今は首の痛みはない


モニター心電図を見る

血中酸素濃度は維持できているようす

今のところ呼吸はできている 少しほっとする

それにしても、この指につけている酸素濃度測定の機械が痛いの!

なんか地味にくい込んでるの!

こんなに痛くなかったのに…

手がむくんできたからか…

以前よりすごく手が腫れている…

指を変えても同じ…

24時間ずっとつけておかなくてはいけないこれ、地味につらい…

この挟むやつじゃなくて、こう、ほら、もっと巻くやつとかさぁ…あるじゃない…


胸の周りは相変わらずきゅっとわっかが入っているよう

感覚が感じられないので呼吸ができているのか自覚的にはわかりにくい


左半身は痺れていてピリピリした痛みは相変わらず続いている

でも、あれ?なんだか左手ちょっと動く⁉

ほんの少しだけだけど、左手足に動きの変化が!!


来てくれた先生や看護師さんに嬉しくて聴いてもらう


「こんなことができるようになりました~!見てください!」


左足 少し上がっている!!

数センチだけど 笑

関節は動かない

左手 胸上まで上がるようになってる!!

左手指 ゆ~~~っくりグーパーらしき動きができている!!

触っているところはまだ分からない

右側の温度と痛みは分からない


でも、すこ~しだけれど

自覚的に症状が改善してきているように感じます


皮膚からの感覚入力


イモコが手足をさすってくれる

この皮膚からの刺激が 感覚入力 になっている


寝たきりなので、自分で足先は触れない

看護師さんが手足を定期的に動かしに来てくれているが、イモコが来てくれてから自分で触れないところの感覚入力が劇的に増加したのは間違いない

献身的にさすったり、アロマを使って手浴したり マッサージをしてくれる

その都度、

「ねえちゃん、ここ 親指」

「ここ、かかと」

「ここ、ふくらはぎ」… 

と触っているところを口で教えてくれる


「親指」 「かかと」 「ふくらはぎ」…

と わたしも一つ一つ復唱する


感覚が入力されても、神経にうまく電気信号が伝わらないので 触っているのは分からないが、脳みそは「ああ、今 かかと なんだなあ~」と感知しようとする


のちに作業療法士さんから教えてもらうのだが、神経は今まで使っていた回路とは別の回路を自分で作っていると…それはひたすらに感覚を入力することで作られるそうで・・・ 

皮膚からの感覚入力が本当に大切だと身に染みて思う


感覚入力を続けることで、だんだんと なんだか触っているのが分かるような気がしていく

皮膚は繊細な感覚をきっちりキャッチして神経へ脳へ筋肉へとつないでくれる

たとえそれが自覚的に感じられずとも…


これを毎日続けてくれたイモコには本当に感謝しかありません

まさに救世主!


血栓予防


看護師さんが来てくれる

ステロイドの副作用で血栓ができやすくなっているため、今日から予防のためにフットポンプを着けることに

空気が入ったビニールの筒がふくらはぎ一周を包んでいる

定期的に

ブーーーーーッ シューーーーーッ

と空気が入ったり少し抜けたりしながら24時間動いているようであるが、残念ながら何も感じ取れない


ステロイドを開始した日から血栓予防のために 太ももまである加圧ソックス をはいているのだけれど、毎日清拭のたびに看護師さんが苦労して履かせてくれている

加圧が強い上に足がどんどんむくんでいるので履かせにくいのだろうな

左はともかく、右足もフットポンプの感触を感じないのは酷くむくんでいるせいもあるかもしれない…


今日はややだるさがある

尿路感染があるとのことで点滴に抗生剤が追加になった

依然として膀胱直腸障害は続いている

排尿はもっぱら管経由である

尿路感染もいたしかたないか・・・


ステロイドパルス療法4日目


2020年11月28日

入院8日目


昨晩はまずまず寝ていた

間であまり起きずに眠れたのは久しぶり


昨日よりも 触っている感覚に変化がある!

左手足はどこを触っていても全く分からなかったのだけれど、左足の指先、膝、太ももなど位置感覚が少しわかるようになっている!!

左手は肩に近いほうは触っているのが少し分かるようになっている!!

指先や手の甲などはまだ難しい

少しの変化だけれど、わたしにとっては大きな変化!!


看護師さんが手足を動かしに来てくれたときに、ふらつくけれどゆっくり左足 膝立てができた!!

動きは緩慢だけれど 左手 グー、チョキ、パー らしい動きもできるようになっている!!

清拭の時に、ベッド柵を手で持って寝返りができた!! 着替えはまだ全介助 柵を持って体を動かせたら、着替えの時に少しでも協力できる!

おしりも自分で上げることができる! おしめ交換の時、ズボンを履かせてもらうときにも協力できる!

動かすことは半分諦めていたのだから、本当に、本当に 嬉しい!!

ステロイド大量投与を始めてから明らかに症状が改善している

開始されたリハビリの効果もあるだろう

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左の足首を動かそうとすると内側に曲がってしまう 内向きに曲がったこの位置が左足首の定位置になりつつあった

「この位置で固まってしまったら、この角度で立てるわけがない!」と イモコは理学療法士さんに相談してくれて、足首がまっすぐの位置でクッションを置いて固定してくれる

左側の皮膚からの感覚入力に加えて、左足首の位置チェックも イモコの定期的なルーティンになった

このおかげで、今後の足のリハビリはスムーズだったと思う

寝ているだけの自分には足の先まで見えないし、それ以前に感覚がないのでどの角度なのか知るすべもない

細かいところに気付いてくれるイモコ 本当にありがとう!


排便が数日ない

お腹が張ってきたので、浣腸してもらう

たくさん出てすごくすっきり…

排泄が自分でできるようになれたらいいのに…

以前の当たり前の事が、とてつもなくすごいことのように感じる

自分で動ける、食べれる、排泄できる… すごいなあ…


ステロイドパルス療法5日目


2020年11月29日

入院9日目


今日はステロイド大量投与 最終日


この5日間で改善したこと

左手
●肘関節 曲げられる
●胸元まで水平移動 できる
●手を挙げるのは わずか(数センチ)にできる
●手を握る、離す できる
●グー チョキ パー かるくできる

左足
●膝立 できる
●膝立の状態から90度くらいは あげれる
●足首の曲げ伸ばし わずかにできる

おしり あげれる

寝返り ベッド柵を持って できる

首の痛み 大いに軽減

手足の痺れ・痛み ほんの少し軽減


残っている症状

右半身 温かい、冷たい、痛い 分からない

左手足 先端の細かな動きは出来ない

手足の痺れ・痛み 先に行くほど強くある

歩行 できない

膀胱直腸障害 あり


ステロイドパルス療法の効果は明らかにみえる

嬉しい!!! 


そしてこの日、足の装具を装着し 支えなしで一人で立てたのです!

理学療法士さんが手を放しても立てていた! 

この時の喜びは印象的で今も覚えています

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夕方、夫と子供たちが面会に来てくれる

子供のことがずっと気になっているわたし

精神的安定になればと 先生が子供たちとの面会を許可してくださった

入院中は週に1回程度 学校が休みの時に会いに来てくれた

この間、子供たちは感染にすごく気を付けて生活してくれていたそう

体調が悪かったらママに会いに行けないからと…

みなさんのご配慮に支えられて 前向きに治療とリハビリに専念できた

本当にありがたい…


看護師さんがベッドから車椅子に移乗するのを手伝ってくれる

リハビリで練習し始めた ベッドから起き上がる動作も 右手でベッド柵をつかみ、ほぼ自力でできるように

二人がかりで介助してもらわなければ乗れなかった車椅子

今日は看護師さんの肩を持ち、体を支えてもらいながら立ちって移乗できた

これもかなりの進化…

今日1日だけでもまた動きが改善しているような気がする

夫と子供達にも「こんなことができるようになった」と ご報告

学校の事、困った事はないか、ごはんは食べているか…話は尽きない


家族に会えて気持ちが元気になる

ママもがんばるね

会いに来てくれて ありがとう…


病室に帰ってきたら少々疲れた模様

リハビリ後、面会をしたので1時間ほど休んでから夕食を食べる


イモコは今日はいったん家に帰っている

一人の夜は久しぶり

ステロイドパルスが終了したからか、なんだか少し区切りがついた気持ち


髪の毛を洗っていないのが気になり始める

看護師さんにお願いして洗髪してもらう

気分もすっきり

今夜はよく眠れそう


つづく


ステロイドの効果出てきましたね~

自分でもここまで動くようになるとは思っていなかったので本当に奇跡のようです

いや、本当は誰しもが毎日奇跡の連続なのでしょうね

生まれてきて、今 こうして生きていること自体が…


最後まで読んでくれてありがとう

今日も素敵な1日を


追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました

脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした

脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません

それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います

もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません


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