やあ~!
タオルを使ってのワイピングが始まった手のリハビリ
手を思うように扱えないわたしのリハビリに
新たなアイテムが追加されていきます
果たして どのようにアイテムたちと付き合っていったのか・・・
今日は、リハビリの続きのお話です
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前回のお話の振り返りはこちら↓
【脱髄疾患CIS闘病記】第14話 ひとりじゃない!タオルは友達 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)
闘病記の始まりはこちら↓
【脱髄疾患CIS闘病記】第1話 病気のはじまりの巻 | 楽ちんな珈琲タイム (rakuchinkohii.com)
これはわたしの過去の体験です
ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです
手のひらの変化
2020年12月4日
入院14日目
入院前から、左手の指は握った状態
そしてそのまま肘を曲げて胸付近で固定
これがこのころの常の状態
つまり、まったく左手を使わない
いや 使えない・・・
ヒトは手を使わなくなると、どうなるかというと
・・・
あっという間に 筋肉が落ちる!
手のひらを見てみると
皮膚がやたらとピカッとして見える
そして、手のひらが
すごく平たい
親指の付け根のふっくらが・・・
まったく無い
皆さんの手のひらを見てみてほしい
問題なく動く方であれば、親指の付け根はふっくらと盛り上がっているだろう
そのふくらみが消失しているのだ
動く右側と比べると、違いがよく分かる
数週間でこんなに変わってしまうなんて・・・
普段生活していたら、手を使うことは当たり前
毎日どれほど無意識に手の筋肉を使っているのかを知った
そして、その筋肉を使わなかったら・・・
こんなに急速に落ちるのだということも同時に実感した
この親指の付け根のふっくらがあることで、手のひらの自然なアーチが作られる
このアーチがなかったら・・・
物がつかめない!!!
作業療法士さんがそう教えてくれました
お手玉
そんなわたしに新たなアイテムが与えられました
それは お手玉!
古典的日本の遊びに使うアレ!
左手のアーチを取り戻すべく
作業療法士さんが取り出した お手玉
アーチを取り戻すために毎日の自主練メニューに加えられたのがこの動き
左手にお手玉を置く ↓ 握ったり ↓ 離したり これを繰り返す
ステロイドパルス療法の後半から少しずつグーパーらしき動きができるようになってきた
まだまだ握っている感覚もよくわからないし、
元のような俊敏さも正確さもないけれど、
それらしき動きをしようと左手が努力しているのは見て取れる
まるで他人事のような目線 笑
感覚が無いというのは不思議なもので
自分が動かそうと思っても そうは動かない手を見ていると、自分とは別のものを見ているような感覚になるのである 笑
握り、離す を繰り返す
触っている感触は感じ取りにくいが、感じてみる
親指側を意識することで掴むという感覚入力ができているように思う
感じる ということはリハビリにおいて本当に大事だった
お手玉は、リハビリで使わない日はなかった!と言ってよいほど この日から毎日触ることになる
カップ
次に与えられたアイテムは
プラスチックのカップ
このカップをどう使うのかというと
コーヒーを淹れて・・・ではない 笑
カップはスタッキングできる同じ形
作業療法士さんが、目の前のテーブルに カップを5つほど横一列に並べてくれる
並んだカップ ↓ 左手で1つ掴む ↓ 端のカップに重ねる 順に重ねていく これを繰り返す
お手玉と違って、表面がつるつるしていて触っている感覚がさらにわからない
それを、掴むのも一苦労
親指側を意識する
その上に移動する動き
手先だけの意識では上手く動かせない
肩、肩甲骨を意識して動かす
途中、カップを離してしまったり、重ねるのが上手くいかずに倒してしまったり・・・
でも、動いているのを目で確かめられたことが嬉しい
作業療法士さんが、お手玉とカップを貸し出してくれた
タオルに加えて、自主練習できる
これから毎日頻繁に使うアイテムが増えた
ペグボード
そしてもう一つ
頻繁にお世話になった
ペグボード
円柱型の積み木のようなピースを手で持ち
移動させたり、穴のあいた箱に1本1本差し込んだり、取り出したりする
上肢訓練に使われるリハビリ用具である
「ブロックをもって、穴に入れる」
手が動く時には、こんな動きは何てことないこと
しかし、動かない左手にとっては これが本当に難しい
まずは棒状のものを掴むという動きが そもそも満足に出来ないのだから・・・
ブロックを一つを握る ↓ 目標の穴を決める ↓ 穴に向かって手を伸ばす ↓ 穴にブロックを入れる これを繰り返す
まず、掴むのには親指を意識する
次にそれを持ち上げる
持ち上げるには先ほどのカップを移動させるのと同じような要領で
肩、肩甲骨を意識して 肘を見ながら上げる
穴に向かって前に伸ばす、押し出すイメージで移動
1つ動かすと、次は 休む
まったく動かしていなかった指先
動かすと疲労がすぐにたまり動きに影響する
なんとか頭で動かそうとしてしまう
余計な力が入り筋肉の緊張が増し
上手く動かせなくなるのだ
すると、変な動きが繰り返されることになってしまう
正しい動きをインプット することが必要
そのためには、力を抜く こと
「休むのも リハビリです」
そう作業療法士さんが言ってくれたことは 今も大事にしている
こうして、お手玉、カップ、ペグボードを使っての訓練が繰り返される日々が続きます
今後これらを使って様々な動きを訓練していくことになります
そんな訓練の続きはまた今度
●体からの学び
#使わなかったら筋肉が落ちるのは早い
#「ものを掴む」には手のひらのアーチが大切
#感覚を 感じる ことが大事
#「手を動かす」には指先だけではなく肩甲骨から意識する
#正しい動きは 力を抜くこと から
#休むのもリハビリ!
最後まで読んでくれてありがとう
今日も素敵な一日を
追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました
脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした
脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません
それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います
もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません
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◎野菜を楽しくとって健やかにお過ごしください
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