やあ~!
12月だというのに温かい日が続いていましたが
今日は寒くなりました
やっと年末を感じ始めた くまままです
この時期は毎年、入院中のことを思い出します
今日は闘病記の続きを書きたくなりました
お付き合いいただけますと幸いです
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これはわたしの過去の体験です
ちょっとした物語と思って読んでいただければ幸いです
体幹のほぐし方
2020年12月8日
入院18日目
ベッドの横にあるポータブルトイレに移動し
ゆっくりと自分でズボンを下げるのも
回数を重ねる度に上手くなっている
かといって、さっとできるわけではない
時間はかかる
動く右手である程度ズボンを下し、掴む動きはまだ苦手な左の親指の先にズボンのゴム口を引っかけて下へ向かって腕を下すことでなんとか下せる
余裕があれば、左手で掴むことも練習しながらズボンを上げる
毎回自分なりの工夫が生まれていくのが楽しい
毎日何度も繰り返す日常の動きが
結局は一番のリハビリであることを実感する日々
何はともあれ、排尿に対しては残尿もほぼなく順調である
トイレに(ポータブルだけれど…)
自分で座れるようになって(一部介助だけれど…)
自宅に帰ってからの生活が想像しやすくなった
細かなことはまだまだであっても
一つ出来ることで希望が見いだせるのは本当に嬉しい
そして、排泄という人間の基本的な機能が戻ることがこんなにも嬉しく有難いことを実感する
ここにきて、斜めに体幹をひねる動きで背中のこわばりを自覚する
寝たきりから、腕、肩甲骨、首と
少しずつ こわばりを取る方法を質問してきた
今日は体幹の緩め方をリハビリの時間に聞いてみたい
個人的な感触では、タオルを使って手を前後にスライドする時に体幹の前後も伸びる
タオルで左右にワイプする動きで体幹も一緒に左右に伸びている
手の運動だが、体幹も意識して動いたその後は、ゆるむ感覚がある
これを質問してみたい!
もっと効果的な良い方法を知りたい!
足を上げる動きもしやすくなったので、今日は自主的に靴を自分で履く練習をしてみたいな!
毎日何かしらの質問事項や、こうしたい が出てくる
それに対して、真剣に応じてくれる作業療法士さん、理学療法士さんには感謝しかない
「もっと動きが良くなるために___ 」
リハビリスタッフ、そしてわたし
同じ先を見ているからこそ、わたしの動きも良いほうへ変わっていると心から思う
リハビリの時間
作業療法士さんが迎えに来てくれた
見守りと介助のもと、一緒に歩いてリハビリに行く
早速、体幹の緩め方を教わる
体幹の緩め方はこう!
まずは骨盤、仙骨を意識して 骨盤を前後に動かす…20回 骨盤を回す動き…左右20回ずつ 骨盤を左右に細かく揺らす (体幹が震える動き)…適度に 骨盤の振動が背骨に伝わって首まで勝手に揺れる感じ
骨盤を起点に、体幹の筋肉を感じていく
最後の骨盤を細かく揺らす動きは
骨盤から背骨周辺の筋肉をすーっとほぐしてくれる感じある
これをすると本当に違う
「体幹トレーニングはサッカーの長友選手やテニスの錦織選手も取り入れているよ」
と作業療法士さん
ほうほう ふふふ…
それは良いことを聞いた
それからというもの
体幹をほぐす動きをするときの わたしの掛け声はこうなった
「ナガトモ ノ チカラ テニイレル
ニシコリ ノ チカラ テニイレル」
(映画 もののけ姫 ショウジョウ風に 笑)
スポーツ選手とリハビリ患者…
きっと体幹運動メニューは全然違うだろうけれど、「体幹を動かす」という共通の目的があることに なんだか力をもらえた気がする 笑
そしてこの動きは家にいる現在も行っている
深部感覚の訓練
手のリハビリは深部感覚の訓練を行う
運動感覚、位置感覚は分からない
分からないなりにも、目で見て感じることを繰り返している
左腕の深部感覚の訓練
右手でお手玉やブロックを掴む
↓
左手を後ろへ回す
↓
右手から左手へ受け渡し(背中側で)
↓
左手で前に置かれた籠へ移す
文章にすると何てことない動き・・・
しかしこれが本当に難しい
まず!左手の位置が分からないから
後ろに持っていくことから苦戦する
このあたりかな~?のアタリすら付けられない
この左手を右手で掴んで、右手の感覚を頼りに
「ああ、今左手はこの辺にあるのだな」
と確認していくような感じ
お手玉を受け取っても左手は掴んでいる感覚もない
1回だけで、もう何も感じなくなるほど
すぐに左手は疲労
というか、見えなかったらこんなにも分からないの??
ということに驚く
こんな状態で、本当に動かせるようになるのかな・・・
こんなにも大変なのに、本当に感覚が分かるようになるのかな・・・
自分の今後に対する疑いも湧いてくる 笑
難しさ、融通の利かなさ、じれったさ・・・
リハビリはストレス!
ストレスはリハビリ!
初めの頃にかけてくれた作業療法士さんの言葉を思い返しながら、前向きに頑張ろうと自分を鼓舞する
けれど、そんな分からない中でも
回数を重ねていくと徐々に後ろへ腕を回す感覚が掴めている気がする
繰り返すことは重要だとここでもつくづく思う
深部感覚、位置感覚は分からなくても なんとか手は動いてくれる
少しずつ感覚を入力していく
足を信じることができたように、手も信じれるという確信はある
今日から3日間、深部感覚の集中トレーニングをすると作業療法士さん
ありがたいです!
アスリートくままま がんばります! 笑
進歩!洗髪室と点滴とモニター
そしてこの日、嬉しいことが重なった
まずは、洗髪
いつもベッド上で看護師さんに洗ってもらっていた髪の毛
この日、初めて車椅子で洗髪室へ行った
台に前かがみになった姿勢で洗ってもらう
ベッドから離れてできることの嬉しさを痛感する
シャワーで流してもらって、とてもさっぱり!
気分はすこぶる良い
部屋で寝ていたら点滴が漏れている
看護師さんに血管を変えてもらう
入院当初から頑張ってくれた血管
本当にありがとうございました
おつかれさまでした
ゆっくり休んでください
痛みの分からない右手の、今まで針が刺さっていた、色の変わった血管に丁寧にお礼を言った
そして、先生に相談してみようと思った
点滴を取ってもらえないか、と
現在、わたしはご飯は自分で食べられる
できることはやってやろうと
ご飯はいつも完食を目指していた
だからエネルギーはきちんと補給できる自信がある
水分もベッドサイドにストローを挿したペットボトルを置いておいてくれたら、自分で補給できる
ステロイドの大量投与も終わり、ステロイドは粒の薬に変わった
重要な薬は自分で口から摂取できる
点滴がなくなったら、手のリハビリはさらにしやすいと思うのだ
ということは、動きの更なる向上を望める
先生が訪問してくれた時に思い切って言ってみた
尿が自分で出せること
便も出たこと
ご飯も食べれていること
リハビリも頑張っていること
全て考慮した結果、
点滴抜去!!
そして
モニターも外すことが出来ました!!
おめでとうーーー!!!!!
付き添ってくれているイモコと二人で大喜び!!
ジュースで祝杯をあげる
本当に美味しかった
本当に嬉しかった
本当に有難かった
ここまで・・・
頑張ってくれた体
治療の指揮をとってくれた先生方
ケアしてくれた看護師さんたち
リハビリをサポートしてくださる作業療法士さん、理学療法士さん
細やかに話しかけてくれる助手さんたち
そして、何より
近くで見守り、支え、応援し、癒しを与えてくれたイモコに
心から感謝申し上げます
みなさん本当にありがとうございます
わたし!ますます!がんばります!
家に帰るために!!
おまけの話
お昼過ぎに便意がありポータブルトイレに座る
ポータブルトイレに初めて便が出た
とっても嬉しかった
けれど、お尻を拭くときにうっかり手についてしまいショック!
わたしは思わず立ち上がり、近くの洗面台へ歩み寄った
そして手を洗う!!!
自分の行動にビックリ!
わたし、自分で手洗えるじゃないか!
でも、細かな動きは苦手
何度流しても流しても
かぐわしい香りが取れなくて沈む
見かねたイモコが、余っていた歯ブラシで丁寧に洗ってくれる
まず、歯ブラシの予備をもっていてスゴイ!
そして、
入院してから清拭だけで入浴をしていないので、こするたびに大量の垢が消しゴムのかすのように出てくる、お便のついた姉の手を嫌な顔一つせず・・・
いや、嫌な顔を少ししながら(そりゃそう 笑)・・・
「わたしは亀か何かの動物を洗っている気分」と言いながら・・・
きれいに洗ってくれてありがとう・・・
おかげでかぐわしい香りは石鹸のいい匂いになりました
イモコには感謝しても
しきれません! <(_ _)>
最後まで読んでくれてありがとう
今日も素敵な一日を
追記:わたしが脱髄疾患(clinically isolated syndrome:CIS)と診断がつき、病気のことについてネットで検索しました
脱髄疾患の中でも、難病指定されている 多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の情報はあるのですが、第1回目の脱髄であるCISは人数が少ないこともあるのか、その後MSやNMOSDへと移行する可能性があるからなのか、あまり情報がありませんでした
脱髄は脳や神経の発生する場所によって、症状も様々だと思いますので、必ずしも わたしの体験と同じということは少ないかもしれません
それでも、病気と向き合う中、体や心、日常で感じることは似たこともあるのではないかと思います
もし同じような状況下にある方や、周囲で支える立場にある方々、病気の情報が欲しい方に この記事たちが何かのお役に立つことがあるなら こんなに嬉しいことはありません
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◎美味しくお野菜をとって健やかにお過ごしください
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